YAGASURIに込めた物語


自ら選んだ道へ、まっすぐ進む意志を纏う

日本の伝統文様である「矢絣(Yagasuri)」から着想を得たKIMONOの意匠です。

矢絣は、矢羽根をモチーフにした文様です。
一度放たれた矢は、後ろへ戻ることなく、目標へ向かってまっすぐに進んでいきます。

そのため、矢絣は古くから、門出、前進、そして決意を象徴する縁起の良い文様として受け継がれてきました。

KIMONOは、この矢絣が持つ「振り返らず、前へ進み続ける意志」という意味を、柔道衣や柔術着をはじめとする武道衣へと落とし込みました。


なぜ矢絣なのか

武道において大切なのは、強さだけではありません。

どこへ向かうのかを定めること。
そのために、今日の稽古に向き合うこと。
迷いや不安がある時でも、自分で選んだ道を持ち続けること。

柔道でも柔術でも、稽古の積み重ねは決して派手なものではありません。

同じ技を何度も反復する。
崩し、入り、決めるまでの感覚を磨く。
相手に対応され、そこからまた修正する。
わずかな違いを求めて、身体と心を整え続ける。

その一つひとつは小さく見えるかもしれません。
しかし、その積み重ねだけが、目標へと近づく道になります。

矢絣が象徴するのは、まっすぐで揺るがない強さです。

ただ勢いで前に進むのではなく、目指す場所を見据え、胸に決意を持ちながら進み続けること。
KIMONOは、その精神をこの文様に重ねました。


放たれた矢のように

矢は、一度放たれたら戻ることはできません。

だからこそ、矢には覚悟があります。
目標を定め、弓を引き、手を離す。
その一瞬には、迷いを断ち切る強さが宿っています。

武道にも、そうした瞬間があります。

試合に出ると決める時。
苦手な技と向き合う時。
やめたくなる気持ちを抑えて、もう一本稽古を続ける時。
自分自身に負けず、前へ進むと決める時。

矢絣は、そうした決意を思い出させるために生まれた意匠です。

袖を通すたびに、自分がどこへ向かっているのかを確かめる。
稽古のたびに、目標へ向かう心を整える。
そして、放たれた矢のように、前へ進み続ける。

その感覚を、この道衣に織り込んでいます。


日本の職人技によって形づくられた意匠

矢絣は、単に日本らしい見た目だから選ばれたわけではありません。

KIMONOが表現したかったのは、武道家が持つ静かな覚悟です。

大げさで華やかな決意ではなく、日々の稽古の中にある決意。
誰かに見せるためではなく、自分自身との約束として積み重ねる努力。
目標に向かって、着実に進み続ける強さ。

KIMONOは、矢絣が持つ前進、決意、覚悟の意味を、日本の職人技によって武道衣へと落とし込みました。

それは、単なる装飾ではありません。
自ら選んだ道を歩み続ける精神を纏うための意匠です。


目標に向かう人のために

矢絣は、目標を持つ人のための文様です。

勝ちたい人。
技を磨きたい人。
自分の限界を越えたい人。
昨日の自分より、あと一歩でも前へ進みたい人。

その目標は、人それぞれで構いません。

大切なのは、自分が向かう先を見失わないこと。
そして、どれだけ時間がかかっても、その方向へ歩み続けることです。

振り返らない矢のように、矢絣は前へ進み続ける意志を表しています。

KIMONOは、その精神を一着の武道衣に宿すために、矢絣を柔道衣や柔術着へと落とし込みました。

矢絣は、ただ身にまとう柄ではありません。
自らの目標へ向かって進む覚悟を纏うための意匠です。